「ターミナルのSさんとの別れ」④

亡くなったご利用者

順調な老衰?

これまで私や職員の手を焼いてくれたSさん。

少しずつ、歩けなくなりました。


これまでのSさんについての投稿はこちら↓




医師によれば、

88歳のSさんは

本来の老化という見立てでした。

「順調に老衰している」

という不思議な表現。


Sさんはよく食べました。

ミキサー食になっても、

もっとちょうだいとお替りを要求するほど。

しかし、仕事をしながらSさんを介護する娘さんの心身が

壊れてしまいました・・・。

なので、寒い冬の間は3か月のロングショートステイを

利用する事となりました。

暖かくなったら

また自宅へ戻る予定でした。

小さくなったSさん

先日、Sさんが自宅に戻りました。

しかし、これは予定とは違う戻り方。

ショートステイで発熱が続き、

どうやらもう内臓機能が低下してきたようです。

腸の音も弱く、あんなに食べていたSさんが口から

食べられなくなってしまったそうです。

ケアマネさんから

「Sさんね、そろそろかなぁ。会いに行ってくれますか?」

と連絡がありました。

そっか・・・。もうデイサービスにも戻る事はないんだな。

覚悟はしていたものの、なかなか現実を受け入れられず。

Sさん宅へ訪問すると

Sさんはパジャマ姿で寝ていました。

Sさんのパジャマ姿を見るのは初めてであったため、

ショックでした。

痰がからんで、からんで、何度も何度も吸引をしていたとの事。

でも、思ったより顔色が良い。

唇もピンク色。

しかし

頭が、顔が小さくなっていた。

「Sさん」と声をかけると

「はい」と返事がありました。

わかっているかなぁ。

「Sさんて干支はなんだった?」と聞くと

「・・・サル」と。

あぁ聞こえていた。わかっていた。


まだ話が出来て、顔色が良い時にお別れできて良かった。

さらに最期に近づいた状態で会うのは

いつでも悲しすぎます。

次に連絡がある時は

本当のサヨナラかな・・・。


Sさんは大好きな自宅で

最期を迎えることとなります。



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