「八重ちゃんの娘さんの気持ち」

お風呂嫌いの八重ちゃん


八重ちゃんのこれまでの投稿はこちら↓

入浴拒否があっても

夕方シックで落ち着かなくても

帰りの車で険しい顔をしていても

家に着くときは笑顔で

これが八重ちゃんの支援の目標でした。


自宅でも、

同じような認知症状はあり、

デイサービスではわずかな時間。

夜中、明け方に床をドンドンと叩いたり、

人格が変わったり、

デイの迎えが来る前に

急に「行かへん」と言ったり、

床から立ち上がれなくなったり、

財布や通帳がないと言ったり、

ご家族は大変だったようです。

はい、とっても大変だったと思います。

しかし、娘さんは

はじめは自宅での大変さを

私たちやケアマネにもあまり仰らなかったと

思います。

「なんで言ってくれないんだろう」

と思いました。

「信頼されていないのかな・・・」

薬もいつの間にか中断されていた事も

知らずにいたこともあります。

もしかしたら、

わたしたちには当たり前の事が

家族にとっては当たり前でないかも。

いくらデイの職員やケアマネであっても

愚痴を言うものではないと思っているかも。

薬の変更も、その都度ケアマネやデイサービスに

伝えたほうがいいとわかっていなかったかも。

私たちも伝えていなかったかも。

私たちにとっての当たり前を押し付けてはいけない、

と思いました。

そんなに大変なら、

「ショートステイを早く利用すればいいのに」

と思っていましたが、

なかなか進まず。

八重ちゃんの娘さんは

「無理に行かされたって言われるのが嫌」との事。

正直、「認知症もあり、忘れてしまうからいいじゃん」

と私たちは、

また介護の世界の当たり前な考えを持っていました。

日々大変で、とにかくショートステイに

行ってくれたらホッとするご家族は多いですが、

八重ちゃんの娘さんに限っては

「ショートで大丈夫だろうか」

「帰ってきたら、なんであんなとこに連れて行かれたのかと

怒るのでは」

「ショートで迷惑かけてへんかな」

「ショートお断りされへんかな」

と逆に不安が募るのがわかっていたのかもしれません。


確かにショートステイでお断りをされてもおかしくないくらいの

認知症でした。

そんな不安と罪悪感にかられるのであれば、

自宅で頑張ったほうがマシ、と思われていたかも。


その後、八重ちゃんは転倒し、

入院し、

ショートステイを利用し、

特養に入所されました。

今も娘さんとは

LINEでやりとりをし、

八重ちゃんの様子を教えてくださいます。

八重ちゃんが何かを歌っている動画が

送られてきたとき、

「もしかしたら、よく一緒に歌っていた、

南国土佐を後にして かな?」

と思ったり。

私のブログも読んでくださっています。

そんなやりとりの中、

娘さんがどれだけ「お母ちゃん」が好きであったか、

よくわかりました。

八重ちゃんが自分のお母ちゃんを大好きであったように

やっぱり娘さんも八重ちゃんが大好きであったようです。

そして心配性なところもよく似ていて、

自分よりもお母ちゃんを大事にしていた事が

よくわかりました。

特養のブログに時々八重ちゃんが載っているのを

私も楽しみに見ています。

※八重ちゃんの事をブログに載せることを

快諾してくださった娘さん、

ありがとうございました。

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