前回までの投稿もご覧ください。
IさんはICUで意識不明で治療を受けていました。
ガラス越しからIさんに会いました。
人工呼吸器の
パフ―、パフーという音が聞こえてきました。
お嫁様は
「こんな事なら、お正月に鰻を食べさせてあげれば良かった!」
と泣いておっしゃっていました。
Iさんが鰻が食べたいと言っていた日があったそうですが、
その日は鰻は出せなかったそうです。
その声を聞いて、何とも言えませんでした。
「申し訳ございません!」
と、言いたいところなのですが、
正直、窒息が先なのか、
心筋梗塞が先かはわかりませんでした。
その日の朝や数日前も一瞬
呼吸が止まるような事があったからです。
「老衰」であったかもしれません。
正直、嫌らしい話ですが、
私たちが謝れば、過失があったとも
受け止められてしまいます。
ここは難しいところです。
自宅でもお寿司をよく召し上がっていらっしゃったし、
とくに刻む事もしていませんでした。
とてもご心配をかけてしまう事になったのは
申し訳ないのですが、
なんと言っていいのか・・・。
1か月後、
Iさんは亡くなりました。
お悔やみに行きました。
するとご家族は
「親戚がね、おじいちゃんは食べる事が好きだったから
大好きなお寿司を食べてあの世に行けたんだから
幸せだったねって言ってました」
とおっしゃっていました。
その言葉に救われたと同時に
こうゆう時には何と言っていいのか
本当にわかりませんでした。
しばらく心が苦しい日々が続きました。
Iさん、大好きでした。
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