Oさんは無期限休養
自分勝手な言動で会社の信用を落としたOさんは、
無期限の休養を命ぜられました。
事実上のクビ、ですね。
「あ～やっとヤレヤレ。これでやりやすくなる！！」
とホッとしました。
ただでさえ、新参者の受け入れが厳しい地域での新規オープン。
しかも、チェーン店でもなく、社会福祉法人でもなく、建築会社でした。
「え？どこが母体なの？」ってすぐに聞かれます。
営業はかなり厳しいものでした。
Oさんが巻いたタネは芽が出るどころか、
「あ～、あの変なOさんがいる会社ね」
とタネは踏みつぶされてしまっていました。
それでも、頑張って営業をしました。
猛暑の中ケアマネへの営業で、車に乗ったり降りたりすることで
初めて熱中症になる手前になりました。
フラ～とし、「あかん」と思い、
ガンガンにエアコンをかけて、水分を摂りまくりました。
クタクタでした。
社長からのプレッシャー
社長、副社長は私にかなり期待をしてくれていました。
立ち上げの経験もあるため、なんでも要望を聞いてくれました。
「トイレの手すりがここに欲しいんですけど」と言うと、
「あぁいいよ。業者を呼んで好きにやっていいから」と
言ってくれました。
新参者に厳しい地域で、母体は知名度も介護経験もない法人のため、営業は厳しかったですが、
これまでの経験を生かしたトークで、なんとか少しずつ契約をしてくださる方が増えてきました。
オープン1か月前、「今どれくらい契約に至ったんだ？」と社長から聞かれました。
「はい、１０名です。」
「１０，１０名？おいおい、ちゃんと営業はしているのか？」
と言われました。
「はい、していますが・・・」
社長はご立腹でした。
「オープンは満員になっていないとだめだ！」との事。
おい、おい。いくら素晴らしい会社でも
オープンから満員なんてあり得ないって！
１日の定員は２０人。その方たちが、毎日利用する事は
介護保険上あり得ないし、
毎日毎日２０人来るとしたら、いったい、何人契約するんですかぁ？
まだ営業して1か月だし。
社長の無謀な数字を達成する事はおそらく、誰にも出来ないと思いました。
「占いによると、毎日利用者で溢れかえっているはずなんだ！」と社長。
「占い・・・？」
～次回へ続く～
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