「2回の死亡確認」

あんちゃんの母親の死

麻薬投与をされ、意識がなくなって返事をするはずのない母が

私の「お母さん!」という呼びかけに

最期の力を振り絞って

「は~い」と言って亡くなりました。

それから医師が駆けつけました。

呼吸や、心臓、瞳孔を確認し、

「死亡」と告げられました。

まだお父さんが来ていない事を誰かが告げました。

すると医師は、

「ではお父さんが到着されたら、にしましょう」と

言ってくださいました。

父親は最期の時には自宅にいました。

息を引き取った時、母の妹さんが

「すぐ来て!」と父に電話をしてくれた事を覚えています。

父親が到着しました。

また医師がわざわざ来てくださり、

父親のために2回目の死亡確認をしてくださいました。

院長先生であったと思います。

朝、早い時間であったと思いますが、

院長先生は病院にいらっしゃいました。

しばらく、父親と母親を二人っきりにすることにしました。

私たちが病室を出るとき、

父親は黙ってうん、うんとうなづいて

母親に近づいて行きました。

その時の様子はよく覚えています。

その後、どんな言葉をかけていたのかな・・・。

平成25年 秋の朝でした。



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