尿臭マックスの男性

尿臭漂う送迎車

デイサービスに毎日通われている男性がいました。脳梗塞からの、片麻痺、言語障害がありました。
迎えに行くと、とにかくオシッコ臭い！白いリハビリパンツはヨレヨレで茶色に変色。送迎車は冬でも窓を開けないと、本当にたまったものではありません。しかし、他の利用者も同乗しており、冬場に窓全開とも行かず、さらに暖房を入れると、暖かい空気の中で、さらに強い臭いになり・・・Σ(ﾟдﾟlll)
片麻痺のため、その方のお尻を職員が太ももで支えないと、車に乗車できず、職員のズボンの太もも部分は尿臭が移ってしまいました。1日そのズボンで仕事をしています。
今でこそ、「ファ〇リーズ」という消臭、除菌スプレーがありますが１０年前はあったかなぁ？
まだその職場で生活相談員として勤務したばかりの話で、利用者や家族の事をよく把握しきれていなかったのですが、他の職員に「家族がいるのに、なぜあの方はいつも尿汚染のまま来られるんですか？」と聞いてもわからないようでした。デイサービスに来られた時だけ、入浴し、リハビリパンツを交換していました。

尿臭マックスの理由

ご家族は仕事をされていて、送迎時には不在でした。訪問のアポイントもなかなか取れず。土曜日ならば会えるかと、土曜日のデイの送迎に行きました。弟嫁さんがいらっしゃいました。どうやら、本人、弟、弟の嫁さんの3人で暮らしているようでした。本人は離れで過ごしていました。
弟嫁さんは、片麻痺で、片言でヘラヘラと笑って車に乗るお兄さんの姿を眉間にしわを寄せて見ていました。そして、「私、弟の嫁でしょ。やっぱりお兄さんのオシッコや便のお世話は出来ないです。しかも、脱肛してるでしょ。見れないもん・・・」とおっしゃっていました。その方は直腸脱であったようで、直腸が肛門から外へ出ており、かなり生臭さもありました。
「そうか・・・。なんで家族は排泄介助が出来ないの？と疑問であったけど、まだ７０代のお兄さんのオムツ交換は抵抗あるよな。しかも脱肛しているし、弟さん、弟嫁さんに出来ない気持ち、わかる・・・」と思いました。
それから、デイサービスが休みの前の土曜日には、帰宅寸前にトイレへお連れする事に全力を注ぎました。本人はめんどくさいので動きたくないのですが、汚染した状態が少しでも短くなるように、皆で協力をしました。
そして、月曜日の朝は、尿臭漂う車から降りて頂いた後は、ソッコー、トイレへ！！

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