Mさんは駆け落ち婚
Mさんには4人のお子様がいらっしゃいました。
しかし、
前の夫のお子様でした。
Mさんは、4人の子供を置いて、
後に暴力を奮われることになる今の夫と
駆け落ち婚をしたそうです。
Mさんに会いに、息子と娘さんが
デイサービスに来られた事があります。
息子さんたちは、Mさんのご主人の事を
お父さんではなく
「おじさん」と呼んでいました。
息子さんの気持ち
Mさんは、息子さんが成人になってから再婚をしたため、
息子さんが下の妹さん3人を育てたそうです。
お子様たちは、Mさんの再婚を許していませんでした。
なのに、さらにMさんが暴力を奮われていると知り、
複雑な思いであった事を打ち明けてくださいました。
「俺らは捨てられたので、本当はどうでもいいです」
「奴らは自業自得です」
「しかし、母親が認知症になった途端に
犬猫と同じだと罵られ・・・。叩かれ・・・」
苦しい胸の内を明かしてくださいました。
そして息子さんは、「おじさん」に会いに行き、
「二度と暴力を奮わない」という約束をさせたそうです。
しかし・・・。
措置へ
Mさんを迎えに行きました。
いつも明るいMさんが、
変でした。
「Mさん、どうした?」と聞くと
「お父さんに叩かれた」
と言いました。
おでこと腕に大きな青アザがありました。
「もうすぐに保護をしないとダメだ」
と思いました。
Mさんの気持ちを聞くと
初めて「帰りたくないと思う」
と言いました。
「お父さんとは 一緒に住めん」と
はっきり言いました。
その日は土曜日で市役所は休みでしたが、
Mさんに何かあった時の
連絡体制は整っていました。
しばらくすると市役所の担当者が来ました。
「このまま、措置で」との事。
Mさんの件に関していえば
ご主人に許可を得る必要はなく、
行政の判断で、Mさんを保護施設に
一時的に入所される事です。
Mさんは、難しい事はわからないものの
もう、ここで私たちとお別れで
家には帰らない、という事がわかったようです。
「あんちゃん、ごめんね。ありがとう」
と泣いて抱き着いてきました。
いつも「あんちゃん、あんちゃん」と呼んでくれて
可愛くて、明るいMさんと
こんなに早くお別れなんだと思うと
胸が苦しくて、苦しくて
二人でずっと抱き合っていました。
その姿を見て、
市役所の男性担当者、
包括支援センターの男性担当者も
泣いていました。
今、思い出しても涙が出てきます。
~次回へ続く~
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