介護職の友人とパーキンソン病の話になり、
ある利用者さんを思い出しました。
小規模多機能(デイ、訪問、泊まりのサービスがある)で
管理者をしていた時、
パーキンソン病の男性利用者がいました。
パーキンソン病の主な症状として
「無動」→素早く動けない
「筋強剛」→筋肉のこわばり
「静止時振戦」→じっとしていも振える
「姿勢反射障害」→バランスを崩す
「認知症」→せん妄、遂行機能障害
「精神症状」→うつ、幻覚
「睡眠障害」→不眠、日中は眠気
Mさんは、これらの症状すべてが
出現するパーキンソン病でした。
良い時は、将棋をしたり、
歌を歌ったり、
スタスタと歩いていました。
しかし、
奥様が仕事のため、
訪問の日。
時間になる前に
「すぐに来てください」と電話あり。
訪問すると、
ポータブルトイレの上に食事を乗せていました。💦
Mさんは床に倒れていました。
「体が動かないので食べさせてください」と。
そうかと思いきや、
庭でたき火をして
ボヤ騒ぎ。
泊まりの日。
たしかに硬直が始まると1ミリも動けないです。
夜間は眠剤も効きません。
「すみませ~ん」と声が聞こえ
居室に訪問すると
「布団を3㎝あげてください」と。
しばらくすると
「あと1㎝あげてください」と。
こだわりが強くなります。
何度も何度もコールが鳴ります。
幻覚、幻聴の訴え、
「女房に電話がしたい」と
一晩中訴えは止まりません。
実はMさんは
奥様から叱咤される事もあってか、
甘えと演技もあって、
本当に動けないのか、
おおかみ少年なのか、見極めが
とても難しい方でした。
「動けないんですよ」とは言われるものの、
「え?電話のところまで行って
電話できたよね?」と思うし、
「さっき職員が自転車で出かけるMさん見かけたけど」
っていう事も本当によくありました。
夜勤者がMさんのストレスで病んでしまったり、
辞めたいと言ったり・・・。
なんとかMさんの対応をうまく出来ないものか。
自ら率先して対応をしました。
寂しさ、不安、受容しつつ、
時には厳しく、「人間どうし」として
話をしたり。
すると、私の前では優等生・・・。
「ん~」
難しすぎる。
もう介護施設での対応は無理という判断となり、
入院をさせてもらいました。
しかし、入院先からMさんは私に電話をしてきました😨
「あ、あんちゃん?もう退院したいんだけど、
あんちゃんから先生に言ってもらえない?」と。
「いやいや、私からは出来ないよ」と伝えました。
毎日、何度も会社に電話が来る・・・。
病院も手を焼いてしまい、
結局病院を追い出されて、
家に戻ってきてしまいました・・。
本当に大変でした。
Mさんが悪いわけではないんですよ。
病気って、人格を変えてしまうと思います。
職員もメンタル壊れてしまう。
介護って本当に難しい仕事。
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