K子さんの人生
アルツハイマー型認知症のK子さん。
商業高校を出て、銀行にお勤めをされていたそうです。
体操も習っており、
いつか子供体操教室を経営するのが夢であったそうですが、
実際に教室を開き、体操を教えたり、
公民館で高齢者に体操を教えていたそうです。
お父さん、お母さんと一緒に住み、献身的に介護をされていたとの事。
おしどり夫婦で、
「いつもうちのが、お世話になりぱなしで」と
おもしろおかしくご主人の事をイジったりしていました。
車を運転してしまった!
70代になり、体操教室の子どもや父兄から、
K子さんが変だとご主人に話があったそうです。
それから、認知症が進行し、
行方不明になったり、意思の疎通が困難になったり、
排泄介助が必要となりました。
ご主人は大変であったと思いますが、案外のんびり屋で、危機感が薄い事もあり、
K子さんを車に残し、エンジンをかけたまま銀行のキャッシュコーナーに行って戻ると、車が消えていたそうで。
なんと、K子さん、運転をして、狭い銀行の駐車場から車道に出て、
赤信号で止まっていたそうです!!
ヒエェ~ですよ💦
その話を聞き、「良かったね~、ちゃんと運転できて。でも事故を起こしたら大変だったよ。エンジンかけたままはダメです!!」と
ご主人にお灸を据えました。
K子さんらしさ
K子さんは、銀行に勤めていた事もあり、
お札が好きです。
デイサービスではおもちゃのお札銀行員並みに数えたり、並べていると落ち着きます。
お札をポケットに入れたり、隠す事も好きです。
事務所に置いてある封筒を覗くのが好きです。
私のスマホカバーに入っている、
1000円札を良く抜きます(笑)
体操教室の先生をしてため、体が柔らかく、足をあげたり、
職員をマッサージしてくれます。
職員には介護抵抗をして、声を荒げる事はありますが、
他の利用者さんに暴言を吐いたりする事は一切ありません。
聞こえない程度にブツブツは言っていますが、
場をわきまえています。
みんなの話を聞いて笑っている事が多いです。
「あれお父さんは?」と言って、ご主人を探す事が多いです。
ご主人とはじゃれ合ったりして、とても仲が良いです。
送迎の時、歩行者や、他の車の動きに、
「危ない、危ない!」や
「トロトロ走ってるんじゃねーよ」とキレています。
K子さんは優しいです。
職員がぶつけたりすると
「大丈夫?痛かったね」となでてくれます。
認知症になっても、K子さんらしさはたくさん残っています。
これからもK子さんらしく、
ご主人といつまでも一緒に過ごしてほしいです。
私のブログにK子さんの事を載せる事を、ご主人が快諾をしてくれました。
ありがとうございます。
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