末期ガンの女性Mさん
肝臓がんで余命半年宣告されていたMさんが
デイサービスを利用していました。
認知症もあり、
末期ガンとは知らず、
しかも症状は私たちから見ても全く
感じませんでした。
娘さんとお孫さんと、
長屋に住んでいました。
娘さんはシングルマザーで、
お母さんと、子供2人を扶養しており、
生活は大変そうでした。
Mさんが突然死
ある冬の朝、Mさんの娘さんから、
「朝起こしに行ったらおばぁちゃんが、息をしてなくて!」
と動揺し、取り乱した様子で電話をしてきました。
え?
他の方の送迎業務が終わってから
Mさんが慕っていた看護師と駆けつけました。
「Mさん!」と
Mさんの部屋の入ろうすると
「ダメです。今検死中です」と止められました。
警察の検死中でした。
検死中なので傍には行けません。
しばらくすると
「終わりましたよ。どうぞ」
と検察官に声をかけられ、
Mさんに会いました。
昨日のデイサービスでは全くいつもと変わらなかったのに。
もう、冷たくなっていました。
布団は失禁で汚れていました。
娘さんもお孫さんもどうしたら良いのか、
呆然としていました。
私と看護師は、まず汚染した布団を取り除いて
キレイな布団にMさんを寝かせる提案をし、
布団を取り替え、着替えをしてあげました。
手を合わせて失礼するときに、
手洗い用の洗面器が用意されていました。
その水がとても冷たく感じ、
看護師と無言で帰ってきたのを覚えています。
Mさんは苦しい時はなかったのだろうか・・・。
娘さんやお孫さんが寝ている間に
一人で息を引き取ったのでした。
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